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gooブログから引っ越しした記事。

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この事件をきっかけに、周りの人といろいろ情報交換をしてわかったことなんですが、日本でもニューヨークでも空き巣やひったくり経験者が実に多いですね! 人によっては「ここでは日常茶飯事だから、こんなことで驚いてどうする!」なんていう意見もありまして、それは実際そうなんですが、不法住居侵入や窃盗は紛れもなく犯罪です。もちろん人殺しやレイプなど凶悪犯罪に比べると小さい犯罪かもしれませんが、被害者からすると許しがたいことです。“できれば”犯人が捕まり、2度と同じような被害者が出てほしくありません。

そしてヘコんでいた私に追い討ちをかけるように鑑識が一向に来てくれず、ここ2週間全く落ち着けない日々でした。

そして12日の空白を経て、先日やっと鑑識の人がきてくれました。今回の事件を振り返りいろんな意味で犯罪都市ニューヨークの片鱗を垣間見た気がします。観光都市としての顔とはまた違う“住んでわかる”ニューヨークの別の顔をみなさんにも知っていただけるよう、時系列でレポートします。 (※そのやりとりが皆さんには興味深いだろうと思ったので書きます。決して不満を述べているわけではありません)

10月21日(金)…事件当日の夜。

2人の警官が来て、レポートを作成。鑑識を待つが現れず、明朝来るからと連絡先と担当者名を渡され、去っていく。犯人が使ったスクリュードライバーと、たんすの引き出しがベッドに置かれたまま夜を越す。

10月22日(土)…翌日

朝8時半ごろに、担当者のオフィサーDに何時ごろになりそうか問合わせ。
「はっきりした時間は言えないけど、通常は午前9時から11時です」

午前12時、再度電話。
「すぐ行きます」

午後3時、再度電話。
「忙しくて手がまわっていない。今日中には行く」

午後6時、アメリカ人に電話してもらう。
「2時間以内に行く。来なければまた電話して」

午後8時半、アメリカ人に再度電話してもらう。
「すぐ電話かけなおします」→かかってこず。

午後10時、再度電話。
「担当者不在」昨日のレポートがまだ出ていないため、電話に出た人も事情がつかめない。「明日午後6時に電話して。証拠品はナプキンで包んで床の上にでも置いといて」→ベッドを確保するため自分で遺留品をそっと動かす。


10月23日(日)…2日目。
午後6時に再度電話。
なんと「担当者病欠。明日6時に電話して」

ここで、気づく。このコンピュータによる情報共有化時代に、署内で情報がまったく共有化されていないということを!!担当者以外は「知らない」と、個人プレーで全く話にならない。

10月24日(月)…3日目。
午後6時、最初の担当者オフィサーDから引き継いだというオフィサーCが応対。
「午後9時までに来ます」

9時半に再度電話。
「あと2分で来る!忙しいんだから、もう電話してこないで!!」と逆ギレされる。

そしてやっと10時ごろのこのことやって来たのは鑑識ではなく、事情もよくわかってないような警察官2人。「え?まだ鑑識来てないの?」のと驚かれる→証拠品のスクリュードライバー持って去る。2人にケースナンバー(整理番号)を電話で問い合わせるように言われる。

再度電話→「担当者が不在」「明日●時に電話して」が繰り返される。クレームをつけようとも、個人プレーのためみんな事情がわかっておらず、電話の度に氏名、住所などの自己紹介から、いつ何が起こったかの説明を強いられる。

この時点で、これだけ待って来てもらえないのは「外国人だから?」とか「住んでいるのが高級住宅地じゃないから?」という疑問がふつふつと沸き起こってくる。

水曜日、日本領事館に電話し相談にのってもらう。「差別じゃなく、手が回らないのが実情なんでしょう」と領事館。犯罪率が60%減ったとはいっても、年間42万件の犯罪が起こっている。「東京や大阪とは比べ物にならないくらの犯罪都市なんですよ」とのこと。

3年住んで、ここが日本のようにきちんとオーガナイズされていないことはすでに承知している。理不尽だけど、どうにもならない悔しい思いを何度もしてきたから、こういう対応に対して大きな驚きもない。こういう場合は決して声を荒げず、ひたすら粘って困っているんだとアピールすることも経験上知っているので、それを貫いている。

でも他人から見てどんなに被害が小さくても私は被害者なのだ。警官に税金も払って合法的にこの国に滞在もしている。

私は何より精神的に弱っていた。そんな中、来ると言って来なかったり、電話をかけなおすといってかかってこず、犯人を捕まえようとする姿勢(フリでもよい)が見えないのがニューヨークらしい話だと思った。これで犯人が捕まるとも思ってないけど、警察の対応次第で、被害者が心理的にどれほど救われるだろう。本来は犯人に向けられるべく怒りが、いつの間にか警察の不信感へと代わっていった。やり場のない怒りだ。

領事館の方は「どれだけ助けられるかわかりませんが、働きかけてみましょう」と言ってくださった。そして驚くべきことに、それから1時間後“初めて”先方から電話がかかってきた。

Tオフィサー曰く。
「自分は午後5時上がりだから、11時ごろ他の者をよこす」と。

11時に誰も来ず(やっぱり!?)。

翌日最初の担当Dオフィサーに電話。「まだ来ていないの?」と驚かれる。(っていうか、おめーのせいだろ!)「OK、すぐ折り返します」→かかってこず。

この繰り返しで、最後には電話する気力もなくなってきた。いよいよこれで最後と思って、さらに1週間後の今朝再び日本領事館さまにヘルプ。そしたら、ものの1時間ほどで3人の私服警官がすっ飛んできた!!恐るべし、領事館パワー!!!

そしていつものようにID見せて、いついつ何が盗まれて…という説明を1から事情徴収。「こんなに時間がたって申し訳なかった」としきりに何度も謝罪もされる。「NYは犯罪が多いから、窃盗ぐらいでは動いてくれないと思った」と言うと「“窃盗ぐらい”じゃないよ。指紋さえとれれば犯人を必ず捕まえるよ」といってもらう。当初のDオフィサーから何度も肩透かしをくらったこともついでに話すと、「彼は頭がよくないから」と、その中の一人が冗談交じりに言っていた。日本ならホウレンソウで、こういうことが2度と起こらないように努力し改善されるはずだが、ニューヨークの場合は「あいつは不能なやつだから」で終わり。

それからものの30分後に鑑識2人がついに到着!!

「あれー、引き出ししまっちゃったの?通常は事件当日か遅くても翌日来るのに、なんで10日間もほったらかしだったの?」→そりゃ、こっちのセリフぢゃ!!

黒い粉末で汚い道具箱を、真っ白な私のベッドカバーの上にドスンと置き、パウダーを振りかけてみてはいたが、やはり犯人の指紋は検出されず。まァあまり期待はしていなかったので、落胆も特になし。それより何より、ずっと待っていた鑑識が来てくれて、これでやっと落ち着いて通常の生活に戻れる!!という安堵感でいっぱいだった。

…ということで、アメリカ(特にニューヨーク)が日本のように組織がきちんとオーガナイズされていないのをわかっていただけたと思います(逆に言うと、日本がいかにきちんとオーガナイズされている国かということですね)。会社でもレストランでもカスタマーサービスでも、そして警察でも個人主義が主流です。「私がやった」「私は知らない」の世界は、自分の偉業を誇るには最高だけど、責任転嫁も簡単にできてしまう。こっちの身としてはたまったものじゃないんけど、これもまたアメリカ社会の一部。そしてその社会で生活している以上、そういうやりにくい一面をこれからも受け入れ続けていかなければなりません。海外に住むというのは、いい事も悪い事もひっくるめて、いろんな経験をすることなんだなぁと痛切に感じます。


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# by abekasu_ny | 2005-11-06 13:08 | NYとアメリカ人 | Comments(1)
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gooブログから引っ越しした記事。

記事だけ消され、写真といただいたコメントは残っているなど
ブログに不備がみられ
goo事務局に2度問い合わせましたが、回答が得られないため
exciteブログにお引っ越し。

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前回のブログから少し時間がたってしまいました。実は10月21日(金)にブルックリンの自宅に空き巣が入り、ノート型PCとデジカメを盗まれてしまいました。

金曜日の夜8時ごろルームメイトから電話が入り、事件を知りました。各部屋のドアが壊されており、とにかく今すぐ戻って来いと。詳しい状況がわからないまま地下鉄に飛び乗りました。その間、生きた心地が全くしませんでした。

私の家は2階建ての1軒家で、インドネシア人大家と日本人(2人)のルームメイトがいるのですが、私のPCとデジカメ、インドネシア人のI-podだけが盗まれただけで現金、貴金属、電化製品はすべて無事。他の子のノート型PCやデジカメも無事でした。

1人が午後6時に外出し、もう1人が午後7時に帰宅しているので、犯人は大胆にも夕方の限られた時間を狙って入ったようです。事情徴収に来た警察には「怨恨」や「身内」の犯行との見方もあったみたい。怨恨なんて考えられないし、身内なんていうのも考えたくない。けど、なんで私だけ?っていう不信感で最初はいっぱいでした。

盗まれたPCやカメラはそれぞれソニー製・キャノン製と人気メーカーのものですが、4年程前に購入した古い型で「なんでわざわざ…」という思いが拭い切れなかったのですが、いろいろ周りの人に話を聞いてみると、ノート型PCを盗まず現金10ドルだけを持っていった空き巣もいたので、犯行っていうのは、私たちには計り知れない理由や目的で行われるようです。

そんなこんなで、この1週間は「部屋を荒らされた」「品物を盗まれた」という精神的ショックに、「また起こるかもしれない」という恐怖、そして人間不信(そんな自分にも嫌気)で「もうニューヨークにいたくない」と自暴自棄に陥ったりもしました。

でも時間の経過と共に、ようやく事件を過去のものとして考えられるようになりました。今回の件では本当にたくさんのことを学びました。

まず、友人のありがたみ。今回はほんと~にいろんな人に支えてもらいました。使っていないPCやデジカメを貸してくれると名乗り出てくれた人が何人もいてくれ(その中の一人からラップトップPCを貸していただき、今こうやって状況報告ができるわけです)、本当に感謝してもしきれないくらい。彼らの存在なくして、立ち直ることはできなかったでしょう。

それに盗まれたのは「品物」だけで、誰にも危害が加えられなかったというのは不幸中の幸いだと思えるようにもなりました。思い出のある品やアクセサリーもすべて無事だったし。人の命も思い出も、お金では買えないもの。何十万円の商品より、そちらの方が大切ですから。

それに、鍵を頑丈なものにするとか、夕方以降は家の電気をつけるなど、防ぎようがいくらでもあったといえばあったので、今回はそこの穴を狙われたということなのでしょう。実の所、家の近所は夜中過ぎでも一人歩きができるくらい治安が良いところなんです。でもやっぱりここはニューヨークなんですよね。いくら犯罪が減って安全になったとはいえ、実際には年間42万件の事件が発生している犯罪都市。私はそれを忘れかけていました。今まで自分の身に何も起こらなかったのは、ただ運が良かっただけのことかもしれない。でも今後もそうだとは限らないんだってことを、身をもって気付かされたわけです。

最後に。今回の事件では、警察の対応にもほとほと疲れてしまいました。事件から1週間以上が経過しましたが、信じられないことにまだ鑑識の人が来ていません! 何度も何度も警察に連絡しているにも関わらず、犯人が置いていった証拠品のスクリュードライバーを警察が取りに来たのは事件の4日後、そしていまだ犯人の指紋がついている(であろうと思われる)引き出しなども、指紋採集がされぬままそのままの状態です。その話は長くなるので、また書きます。




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# by abekasu_ny | 2005-10-31 12:08 | NYとアメリカ人 | Comments(8)

食欲の秋

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秋…といえば食欲の秋ですよね。
この季節は秋刀魚、茄子、いろんなものが美味しい…ハズ。
これのどこが可笑しいのでしょう?
いや、これアメリカ人への問いかけです。

先日、日本の方から「食欲の秋って、英語で何ていうの?」って聞かれて、一瞬言葉に詰まってしまいました。「そういや英語で聞いたことないや。おそらくAppetizing seasonでは?」「キャッチコピーの「食欲の秋、到来!」は「Here comes the appetizing season!」とかかな?」な~んて、その場凌ぎのことを言って逃げてしまいました。
でもその後もずっと気になったので、真相をアメリカ人に確認したところ「何それ!?」と大笑いされてしまったのです。

アメリカ人によると、食欲の季節なんてものはないそうです。
(っていうことはつまり、年がら年中食欲があるってことなんですかねぇ?ま、あの体格を見れば納得できるけどね)

なぜ「食欲の秋」という言葉が日本語にあるのか考えてみました。
まず秋は穀物の収穫の時期、いろんな食べ物が熟して美味しい時期だというのと、秋は気候がよく何でもおいしく感じるということ。そして何より、日本人は食に関して、敏感で貪欲な民族なのだということを改めて感じたのでした。

四季折々の旬のものを頂くといった観念が、アメリカ人には全くないように感じます。いろんな食の形を楽しんだり、生産地や栽培方法などに気を使っているのは一部の上流層だけで、アメリカ全体でみると、ファストフードやピザ、缶詰、冷凍食といった気軽に食べられる&味が濃くて高カロリーのものを好んで食べる傾向がまだまだありますね。さすがは、ファストフード誕生の地!
そんな彼らを見て、「日本人で良かったー」と改めて思うのでした。




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# by abekasu_ny | 2005-10-21 13:13 | | Comments(4)

在NY16年目。日米でのエディター&ライター歴20年。 大きなアメリカ人の中に埋もれないよう、小粒ながら日々がんばっています!


by Kasumi Abe