ギャラリー訪問の旅 《最終回》

f0063659_6372823.jpg

※ギャラリー訪問中に、ラッキーなことに出くわした
画家・千住博さんの展覧会のオープニングパーティー。
このようにチェルシーでは、
毎日何かしらのオープニングパーティーが行われている。

ギャラリー訪問の帰りしな、写真家Eさんは口元を緩ませながら言うのだ。
「なんか、自信がついたね」。

私からすると、写真一本でここまで来られた方が、何を謙遜な…と思うのだが
よーく話を聞いてみると、ニューヨークで自分の写真がどのように評価されるか常に不安だったらしい。
日本ではこれまで幾度となく個展を開催されてきたEさんだが、
「日本のギャラリーの人は、何も感想を言ってくれないから、
他人が自分の作品についてどう思っているのかわからなかったんだ」
とのこと。

その点、ニューヨークのギャラリーでは、
お褒めの言葉を数多くの方からいただいた。

結局5日間で、相当数のギャラリーをまわったが、
お会いできたところのほとんどが、写真の実物も気に入ってくださり、
Eさんの返事待ちという状態になった。
結局Eさんは最終日に、その中から一番条件の良いギャラリーを選び、返事をした。

f0063659_6373936.jpg※これも千住博さんの展覧会のオープニングパーティーの模様。

さて、私にとって今回のギャラリー・コーディネイトは、新鮮だった分プレッシャーも多かった。
でも結果的には、アメリカ人とのビジネスで必要なこと、考えないといけないことなどを学ぶよい機会になったと思う。

例えば、ギャラリー訪問で必ず聞かれたことは
「で、いくらでこの写真売りたいの?」ということだった。
それに対して「(NYの相場もわからないし)まだ考えていない」と言うと、どこでもたいてい驚かれた。

日本で展覧会に足を運ぶというと、普通はアート作品を“鑑賞しに行く”っていう目的が大きいと思うけど、
ニューヨークでは“購入しに行く”という目的がかなり含まれている。そこが大きな違い。
つまりニューヨークでは、作品は「売れてナンボ」。
アートがビジネスとしてきちんと成り立っているのだ。
「どうりでギャラリーの敷居が高いわけだ」と、最初の頃を思い返す。

このように、今までアートとは無縁だった私ですが、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。
Eさんにとっても、今回の旅は夢実現に向けた大きな収穫になったようです。
Eさんと次にニューヨークでお会いできるのは、展覧会のときでしょう。
その展覧会は、来年の桜が咲く頃の予定です。(了)




[北米 人気ブログランキング]

Commented at 2013-03-07 08:32 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by abekasu_ny | 2006-09-28 01:59 | その他の仕事バナシ | Comments(1)

日々のアレコレ、出会い、取材こぼれ話まで。在NY17年目。日米でのエディター&ライター歴20年。 大きなアメリカ人の中に埋もれないよう、小粒ながら日々がんばっています!


by Kasumi Abe
プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る