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NYの住民・物書き、安部かすみによる日々のアレコレ 出会い 取材こぼれ話  小粒ながら日々がんばっています


by Kasumi Abe

ギャラリー訪問の旅~アポ取り作戦 その二


その後、ニューヨークで活動中のカメラマンの知人に何人か相談してみた結果、
やはりこの街で個展をやるというのはそう簡単にはいかないということがわかった。
裏を返せば、だからこそ、チャレンジ甲斐のある場所だともいえるけれど。

ここに一つ、すばらしい例がある。
9月下旬にニューヨークで展覧会をする、東京在住の知人のグラフィックデザイナーさんの話だが
1週間で200軒近くものギャラリーにコンタクトを取ったのだという。 
今度展覧会をする場所も、彼が感触のよいところで一番条件のよいところを選んだのだと。
彼いはく
「画廊側もビジネスなので、敷居が高いんです。
客からの信頼を得るために一定のレベルと作品のテイストを保つ必要がある。
そのために、妥協しないのがニューヨークのアートシーンなんです」
とのこと。

ここまでで何ーとなくわかったことは、
日本では、ギャラリーに使用料を払えばスペースを貸してもらえる。
一方ニューヨークでは、いくら大金を積んでも画廊主に作品を気に入ってもらえなければ、スペースを貸してもらえない、
実力と努力がものを言う世界
ということとだった。

私はまず、電話からメールに作戦変更することにした。
まず写真家の作品をギャラリーに見てもらわないことには、何もはじまらないと思ったから。

ちなみにニューヨークには星の数だけギャラリーがあるといわれているが、
ギャラリーのメッカといえば、昔はソーホー、今は断然チェルシー。
私が今回依頼を受けた写真家Eさんにしても
ニューヨークでやるからには、できるだけ多くの集客を見込める場所がいい。

ということで、チェルシーを中心に、Eさんの作品をメールで手当たり次第送ってみることにしたのです。
そうすると、いくつかのギャラリーから返信が返ってきました。

「作品はすばらしいけれど、現在の当画廊のテーマに合わない」
「残念ながら再来年まで予定が決まっています。健闘を祈る」
などと、わざわざ返信をくれたところが何件か。

そしてその中でもついに、
「すばらしい作品だと思う。
ニューヨークに到着したら、ぜひ連絡が欲しい」

と言ってくださるギャラリーが出てきました!

今日現在、トータル8軒!!

写真家Eさんがニューヨークに滞在する期間は、来週から1週間。
イイ感じです。

(つづく)


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Commented at 2006-09-19 01:33
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by abekasu_ny | 2006-09-17 05:57 | その他の仕事のハナシ | Comments(1)