人気ブログランキング |

「体験しないと自分の中から生まれない」イチローの言葉から再び『ボヘミアン・ラプソディ』を思い出す

f0063659_02401335.jpg


https://pixabay.com




「外国人になって人の痛みを想像した」



膨大な長さになってしまいそうなのでヤフーの記事には含まなかったけど、イチロー元選手の引退会見で心に響いた言葉はまだほかにもたくさんありました。

中でもこちらの言葉は、本当に響きました。

「アメリカに来て、メジャーリーグに来て、外国人になったこと。アメリカでは僕は外国人ですから。外国人になったことで人の心を慮ったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れたんですよね。この体験というのは、本を読んだり、情報を取ることができたとしても、体験しないと自分の中からは生まれないので」

というのは、まさに私の以前の記事
で言いたかったことを、わかりやすくイチローさんが伝えてくれたと思った言葉でした。

記事を読んだ方からのさまざまなフィードバックで、「映画の中で移民問題は描かれていたのでは」というものがありました。しかし私の答えは「はい、描かれていました。でも実際に体験した人でないと、わからないだろう」ということでした。

移民問題しかり、LGBTしかり。




知識は経験を伴い、経験は知識を伴う




  1. 当事者として知ること【体験を通して知る】
  2. 本や映画など見聞で知ることと 【知識として知る】
  3. その環境に身を置いてみることで知ること。またそれらの体験後、本や映画で改めて知ること。またはその逆【知識と経験で知る】

これらは、まったく別モノだと考えています。

私がずっと日本にいたら、日本での外国人やマイノリティとしての気持ちが想像できにくかったと思うし、もちろん想像できないのは当たり前、しょうがないことだと思います。またLGBTにしてもストレートの人がいくらそのような問題は知っていると言ったところで、本人の気持ちは誰にもわからないのです。

以前、「戦争もアートなんですよね」とおっしゃる方がいて、私はキョトンとすることがありました。映画からの知識をお話ししているようでした。戦場ジャーナリストや戦場カメラマン、もしくはアート業界に身を置く方がおっしゃったのであれば、深いお言葉として私はかぶりついていたと思います。しかし戦場や紛争地にさえ行ったこともなければアート業界に身を置いたこともない、ただ映画や本だけの知識で、あたかも自分の中から生まれてきたような言葉を然もありなんに言うって、戦争で亡くなった方に大変失礼な言葉だなあと思い会話終了と、なんとも居心地の悪い思いをしたことがありました。

また、私は普段日本の企業のニューヨーク視察のお仕事もしていて、シチュエーションはまったく別ですが、ある日本から来られた方が印象的なことを話されていました。

「情報は今、インターネットで無限に手に入れることができる。だからニューヨークについてわかった気持ちになっていた。でも来てみたらまったく違っていた」

ほかにも、「もっと危険だと思っていた」「モデルさんのような人ばかりと思っていた」「ニューヨーカーはせかせかしていると思っていた」「日本の報道ではアメリカの時代は終わったといわれているが、全然終わっていない。それどころか日本と比べられないほど活気がある」などなど...

ニューヨークを仕事や観光で訪れた、実にたくさんの方が「知識は思い込みだった」とおっしゃいます。

だからこそ実際に時間と労力とお金を使って「自分の目で見る」「足を踏み入れる」、「経験する」ことが大切なのでしょう。




最後に、当ブログは自分の備忘録のような役割もあるので、イチロー選手の引退会見で印象的だった別のお言葉もここに残しておきたいと思います。

「他人より頑張ったということはとても言えないですけど、自分なりに頑張ってきたとははっきりと言えるので。これを重ねてきて、重ねることでしか後悔を生まないということはできないのではないかなと思います。」
「アメリカでプレーするまでに準備をする場所というのは神戸の球場なんですけど、寒い時期に練習するので、へこむんですよね。やっぱ心が折れるんですよ。」
難しいかもしれないけど言葉にして表現するというのは、目標に近づく一つの方法ではないかなと思います。」
あくまで測りは自分の中にある。それで自分なりにその測りを使いながら、自分の限界を見ながらちょっと超えていくということを繰り返していく。そうすると、いつの間にかこんな自分になっているんだという状態になって。だから少しずつの積み重ねが、それでしか自分を超えていけないと思うんですよね。一気に高みに行こうとすると、今の自分の状態とギャップがありすぎて、それは続けられないと僕は考えているので。地道に進むしかない。進むというか、進むだけではないですね。後退もしながら、あるときは後退しかしない時期もあると思うので。でも、自分がやると決めたことを信じてやっていく。
それができないと思うから行かないという判断基準では、後悔をうむだろうなと思います。できると思うから挑戦するのではなくて、やりたいと思えば挑戦すればいい。その時にどんな結果が出ようとも後悔はないと思うんですよね。」
 「孤独を感じて苦しんだこと多々ありました。ありましたけど、その体験は未来の自分にとって大きな支えになるんだろうと今は思います。だから、つらいこと、しんどいことから逃げたいというのは当然のことなんですけど、でもエネルギーのある元気のある時にそれに立ち向かっていく。そのことはすごく人として重要なことではないかと感じています。お腹すいた。しまったね、最後。いやあ、長い時間ありがとうございました。眠いでしょう、みなさんも。じゃあ、そろそろ帰りますか」


更新を通知する


お知らせ

古くて新しいブルックリンの「今」。がわかる1冊
「大切な友人に自信をもっと紹介できる」ブルックリンのスポット満載。ニューヨーク旅行に必読の1冊。

当ブログ「ニューヨーク直行便」は2019年1月よりnor.(ノアドット)社と提携しています。
http://This.kiji.is で、全国に広がるさまざなメディアでピックされ発信されます。

  ブルックリン ニューヨーク ガイドブック

by abekasu_ny | 2019-03-25 02:40 | 日々のつぶやき | Comments(0)

日々のアレコレ、出会い、取材こぼれ話まで。在NY17年目。日米でのエディター&ライター歴20年。 大きなアメリカ人の中に埋もれないよう、小粒ながら日々がんばっています!


by Kasumi Abe
プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る