教育に関する日米の違い
2005年 09月 22日
今日は、ある日本人駐在員の奥さまにアポをとって会っていただいたが、なかなか興味深い話を聞けた。
彼女には、5歳と3歳の2人のお子さんがいらっしゃる。
2人とも、私立のpre-schoolに通わせているのだが、この後私立のkindergartenに通わせることになると、授業料がだいたい日本円で一人年間300万円ぐらいなんだとか。(たけ~!)
しかもアメリカは、それプラス寄付だのボランティアだので駆り出されるので、良い教育を子どもに受けさせたいと願う親御さんの懐具合のたいへんさが身に沁みる。
この話を聞きながら、以前このブログでも触れたアメリカの教育制度を改めて考えさせられた。特にニューヨークで質のよい教育を受けられる子どもというのは、全体からみるとほんの一握りの、お金に余裕のある人だけなんだなぁ、と。
建前は「平等の国」と謳っているアメリカで
世代が替わっても裕福層は永遠に金持ちで
貧困層は永遠に貧乏だという図式は
不動の社会システムとなっている。
それを変える唯一の方法が、教育なのに…。
さて、その帰り際。
「このままこちらでずっと教育を受けさせたいですか?」と尋ねてみた。
すると「もう絶対!」と即答だった。
その理由はこう。
まず子どもに1枚の白紙を渡す。
アメリカでは、その紙に子どもは好きなものを描く。先生は何を書いても生徒を褒めちぎる。
一方で日本は、丸が描かれてあったとして、その枠からはみ出さないようにはみ出さないように、キッチリその通りに描かないといけないんだとか。往々にしてね。
これって、両国の特徴そのものですね。
もう一つ、なるほどと思った話。
日本では、全校集会で身長順に並ばせますね。
アメリカでは身長順なんてありえないとのこと。だいたい名前のアルファベット順とからしい。アメリカでも小さいとイジメの対象になりやすいようです。なので、体型ごとに子どもを分けたりはしないそう。私はいじめられこそしなかったものの、中学ぐらいで前の方になったときは、
ものすごく嫌な気分になったのを、今でも覚えている。
日本はなんで身長順に並ばせるんだろう?校長先生がみんなの顔を見やすくするため??
もちろん今までそれが当たり前だったので何のギモンももったことがなかったけど、こうやって考えると、身長順に何の意味があるのか、よくわからなくなってしまった。
その方は駐在家族だから、数年でまた日本に帰らないといけない。
自由なアメリカの教育方針に馴染んだお子さんが、型にカッチリはまった日本の教育方針に沿えるのか、今から心配なんだとか。
※写真は文章とは全く関係ありません。以前知り合いの方のお子さんのダンス発表会に行ったときのもの。
2005-09-27 03:12:16
「異国でごじゃりん!」リンクをはっていただきありがとうございます。
早速拝見させていただきました。
海外情報を得る際に役立ちそうなサイトですね。
こちらこそ、よろしくお願い致します!
2005-09-30 01:13:51
dolaさん、おひさー!
コメントありがとう。
確かに、ご指摘どおり「分ける」って書いたのは間違いでした。日本の学校が子供を区別をしているわけじゃないですもんね。
ただ私が伝えたかったのは、アメリカ人、そしてこちらでずっと子供を育てた人にとって、身長順に並ばせること自体が、体型で「あなたは前」「後ろ」と子供の立つ場所を決める、とても奇妙なやり方にうつっている、ということ。
実際にdolaさんも私も前の方でちょっと嫌な気分を経験しているけど、アメリカではそれはありえないということですね。説明が下手でごめん。
ところで北京の学校はどうなの?